母なる生物のふるさと・・海。人の祖先も、海から海から生まれてきたのだろう。海を見ていると心がなごむ。やすらぐ。それはまるで子供が母の手の中であやされるように・・。四方を海の囲まれ、ヨーロッパのエーゲ海を思わせるような静けさで、ロマンチックな我が町大矢野。四季おりおりに、たくさんの海の幸を恵んでくれる。我々の祖先が残してくれた貴重な財産だ。これからも、次世代に受け継いでいかなければならぬ使命が私達に当然あるだろう。しかしながら、現状はどうであろう?人間の都合ばかり考えて、自然というものをあまりにも無視しているのではないだろうか。海には海の世界、魚の世界というものがあるのではないか。
 今回は、大矢野の海に住む魚貝類たちに緊急対談を申し入れた。レポーターは、”およげタイヤキレポーター”である。

 
 

 わたくし、”タイヤキレポーター”。アンコがいっぱい、食べ頃の二十歳のピチピチタイヤキです。今、大矢野町の各地の海に住んで(泳いで)おられる魚貝類の方々に緊急対談。
 最初は、湯島の”タイどん”にインタビューしたいと思います。
 湯島のタイどん・・・・
 元気もなかですばい。湯島の漁師どんや、釣り客にいっぱい釣ってほしかっですばってん、こうもエサがおらんと栄養失調でなぁ。昨日もタイ病院で点滴ば受けてきたっですバイ。タ、タイ変ですねぇ。
 次は、大手原のワカメさんに聞いてみましょう。
 大手原のワカメ・・・・
 昔は、おどんが住み家は岩場だったばってん、今じゃ網にへばりついて生活保護ば受けとっとです。ウチの親せきのモズクさんたちは、とうとう全滅してしもたっですばい。もうちょっと海のきれかならよかったつばってんなぁ。
 海水浴場も、昔しゃ、海の水も澄みきって、きれかったばってん、港のほうばコンクリートでかためてかる、流れん悪くなってしもうて、海がきたのうなってなぁ。最近な海水浴にも人間がこんごつなったごたるな。もう、昔んごでにゃもどらんどなぁ。
 江樋戸のオコゼさんは、えらい不機嫌な顔してますが、どうかしたんですか?
 江樋戸のオコゼ・・・・
 オラァ、ツラの悪かもんだけん、いつでんそぎゃん言わるっとたい。昔は、捨てられよったばってん、今じゃ高級魚になってしもた。おるが住み家の藻も最近な少のうなって、仲間が減ったけんな。
 子供も、よけい作ろごたっとばってん、100匹ばっかる頑張って生んだっちゃ、生き残っとはわずかだもんな。作りがいのなかっですばい。
 なかなか精力家のオコゼさんでも、深刻な問題ですね。くじけずに頑張って下さいね。
 野釜のウニさんのところはどうですか?
 野釜のウニ・・・・
 2、30年前は、ひとつの岩場でいっぱい友達がいて、にぎやかだったつですばい。毎晩、焼酎ば出してバカ騒ぎしたもんですな。そん頃は、素もぐりの人達もたまに来て、お茶どん出しよったつばってん、最近なゴムのスーツば着た土人のごたるとのゴソッと誘拐していくもんだけん、宴会もでけん。おるが彼女のサザエちゃんも誘拐されて、泣きっ面にウニ(ハチ)ですばい。
 ・・悲しい物語ですね。涙、涙の・・・・おっーと、アンコが出てきた。
 満越のガラカブさんもどうしたんですか?もらい泣きですか?
 満越のガラカブ・・・・
 ほんなこつ、ウニさんの言うとおりですばい。オラ、口が太くていやしかけん、すぐ釣られてしまうとたい。昔は、釣り時期は冬場と決まっとったつばってん、今は年中釣るもんな。こっじゃ、太なりきらんとがあたりまえ。こるば、こん頃のガラカブは小さかとか言いやがって、まったく腹が立つ。自分たちがそぎゃんしてしもて、おどんが悪かごて言う。もちっとは考えて、太なるまで待ってくれんかなー。
 ・・ガ、ガラカブさん、そんな目の前で大きな口をあけて怒鳴らないで下さい。なんか、喰われてしまいそうで恐怖を感じますよ。
 アレッ、スミの方でうずくまっている柳のエビさん、どうかしたんですか?元気がないですね。
 柳のエビさん・・・・
 最近、海が汚れてネー。年1回ぐらいは掃除してもらっとるばってん、それぐらいじゃ、おいつかんと。特に洗剤のにおいやコンクリートのにおいが鼻クソについて気持ちが悪かっですたい。じいちゃん、ばあちゃんの時代は、子供も多かったばってん、今は、なんでも人工授精でしか子供が増えんとですけんな。
 最後に、遅くなりましたが、串のイカさんにインタビューして終わりたいと思います。
 串のイカ・・・・
 毎年毎年おるが仲間はどんどん減る一方ばい。昔は、大矢野の人達にたくさん食べてもらいよったばってん、今は、少なかもんだけん食べてもらわれんごつなってしもうた。おるが、友達のタコもグチばこぼしよった。「昔は、よか住み家もあったばってん、今じゃ、ヘドロがいっぱい。ビニールやゴミで、住まれんごつなってしもうた。分譲住宅でも建ててもらわんと、嫁さんもきてのなか。」と。
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